ハロー、グラブピーポー。
久しぶりだな。
「待たせ過ぎだ。」だって?
おいおい、勘弁してくれよ。
俺は別の趣味があって、そちらがメインであることは以前にも
説明差し上げただろうに。
まぁ、それはさておき。
坂口智隆選手だよ、坂口選手。
俺は大好きなんだ。
7,8年前かな、詳しくは覚えていないのだが、
神戸に出張し、仕事がひと段落した私は気が緩んだのか
気付いたらベロンベロンに酔っ払い、千鳥足で神戸の街を歩いていた。
そこに通りかかる大きな男。
ぶつかりそうになった私は顔をあげ、怒気を含んだ視線をその男に注いだ。
「おい、この野郎。」と言いかけたその刹那、私は気付いたのだ。
相手が坂口選手であることに。
坂口選手、当時はオリックスに所属していたが、私は神戸という土地に縁もゆかりもない為、
特段に肩入れをしている選手というわけでもなかったのだが
そのプレースタイルに「何かを感じていた。」選手でもあって
その特徴的なヒゲスタイルも相まって、自身の頭の片隅にフェイスが記憶されていたのだった。
そんな坂口選手と遭遇した私。
ベロンベロン中のベロンベロン。喧嘩に備えて、なぜか手は握りこぶし。
これで、寿司屋の折り詰めでも持って、ネクタイをハチマキがわりにしていたら完璧だ。
しばしの逡巡の後、私は漫画で見かける三等兵のように、ぴょんっと起立し
坂口選手に声をかけたのだった。
「坂口選手、応援しています。頑張ってください。」
絞り出した言葉はそれのみ。でもベロンベロンだから、何をいっているのか
坂口選手は聞き取れなかっただろう。それどころか、至近距離から
酒とゲ◯まみれの口臭砲をぶちかまされ、普通ならブチ切れるところだっただろう。
今思えば本当に失礼千万、極悪非道の極地。
ただ、坂口選手は漢だった。
「ありがとうございます。これからも応援、宜しくお願い致します。」
と述べ、私に握手を求めてきたのだった。
それ以来、私は応援し続けている。坂口智隆選手を。
2019年度はツイていなかったなぁ。来年はまた、宜しく頼みます。
そんなことで、ファンなら買うだろ、ハタケヤマ 軟式ファーストミット TH_YS42F。
ヤクルトに移籍後、ローリングス社とアドバイザリー契約を結んだ記事をみて
少しの胸騒ぎを覚えたんだ。
「あぁ、グラブもハタケヤマからローリングスに変わってしまうのか。」と。
しかしながらそれは杞憂だった。バット、バッ手他はローリングス契約だが
グラブ契約はハタケヤマのままだったのだ。
そして、俺は今日もこのグラブをシコシコと磨き続ける。
いつか、青山か神宮あたりの路上で、坂口選手と、ばったり遭遇することを楽しみにしながら。
用具としての感想は次回に。
ではまた。